赤服日記 -38ページ目

お姉さま方大興奮

一泊フライト。

 

私はエコノミークラス後方を担当。実は今回、エコノミークラス前方担当のフライトパーサーが、香港人乗務員コミュニティでは有名なイケメンパーサーだったのです。乗務前、そんなことは露知らず。

 
ブリーフィング(フライト前に乗務員が行うミーティング。乗務員の顔合わせを兼ねている)で初めて彼を見た時の印象は、彼の着ている制服がやたらピチピチ、体の線にぴったりだったので、てっきり、ゲイの方だ、と。

 

しかし、フライト中サービスが終わり、後方のギャレーから彼のいる前方のギャレーに行くと、そこは…

 

ホストクラブ

 

いや、というよりむしろ

 

熟女キャバクラ

 

チーフパーサーの紺服、シニアパーサーの紫服、ビジネスクラス担当のフライトパーサー、そうそうたるお姉さまメンバーが狭いエコノミークラスギャレーにひしめいているのです。手に手に、彼のために持ってきたビジネスクラスのチョコレートやアイスクリームなどを抱えています。皆、イケメンパーサーとのおしゃべりに夢中です。

 

そして、お姉さま方の目はキラキラ輝いています。まるで少女のようです。

 

私は「ん? お呼びでない・・・? こりゃまた、失礼しました」と植木等状態で、その熟女キャバクラから退散。

 

そういえば、他の赤服の香港人の女の子たちは?と探すとビジネスクラスにいました。「あのイケメンパーサーって香港人の間で人気あるんでしょ」と聞くと、「彼は結婚してて5歳の息子がいるんだよ。興味ないよ」との答え。

 

香港の若い女子は現金なのです。

初めての中国本土

日帰りのお仕事。

 
行き先は中国本土の都市、厦門(Xiamen:シャーメン)。

 

赤服航空は昨年から中国本土へのフライトを開始。厦門は北京に続き、最近就航したばかりの都市です。飛行時間は、なんと赤服航空路線最短の50分。

 

それでも、さすが食べることに重きを置く香港の航空会社、赤服航空。50分の飛行時間でも温かいお食事のサービスを行います。サービスに使えるのは離陸直後、着陸直前の各10分をマイナスすると正味30分。この30分で祝満席のエコノミークラス、お食事を配って回収です。

 

実は私、かなり緊張しておりました。なにしろ、中国本土へのフライトは初体験。昨今の中国での反日感情の高まり。

 
そして私の制服の胸には「日本語」のバッジ。

 
もし、南京大虐殺についてどう思っているか、中国のお客様に聞かれたら?日中関係の今後は?うまく答える自信がありません…。

 

緊張がピークに達したところでお客様の搭乗開始。北京語の話せない私はお客様に英語で話し掛けます。返ってくるのは北京語。私もくじけず「北京語は話せません」と英語で言ってみます。私の胸のバッジに目をやったそのお客様は、

 
「ああ、日本人なの。あとで45Cに毛布お願いします」

 
なんと。そのお客様は日本人。そうです。このご時世でも、日本と中国のビジネスは着実に行われているのです。結局、そのフライトには日本人のお客様もたくさん乗っていらっしゃいました。

 

お客様の大半は、中国本土のお客様、というよりはフィリピンやシンガポール、マレーシアやカナダなどに住むチャイニーズ。里帰りだそうです。

 

フライト中はサービスにひたすら集中し(なにせ、時間との戦い、ですから)手裏剣のように機内食を配り回収。日中関係について考える余裕もありませんでした。

 

南京大虐殺は英語だと「the Rape of Nanking」。

 

香港国際空港の書店で、このタイトルの本

 

著者: Iris Chang

タイトル: The Rape of Nanking

  

が目立つところに並べられているのをよく目にします。やはり、香港で働く日本人として、読んでおこうと思っています。

バンコクで気分は社長

バンコクフライト。


バンコクへの飛行時間は2時間20分程度。サービスもシンプルで簡単、なはずなのですが…前回のフライトから連続してのエコノミークラス担当、しかも祝満席。とくれば。


腰にきます


エコノミーで使用する機内食を入れたカート。その上にビールやコーラ、ジュースなどの飲み物を搭載すれば総重量数十キロ。それを不安定な機内の通路で一人で押したり、引いたり。

 

腰にきます

 

これは機内客室カースト最下位、赤服にとっての宿命です。位が上がっていけば、毎回ビジネスクラスやファーストクラスで優雅にお仕事。紺服のチーフパーサーに至っては、皆がサービスで忙しく立ち働いている間、新聞も読めたりします。

 

頭にきます

 

頭にきた、いえ腰にきた私は、バンコクでははずせないタイマッサージへ。かなりボキボキいわせていただきました。2時間たっぷり全身で450バーツ。日本円に換算すれば1200円…。(タクシー代込み価格)

 

機内客室カースト最下位の赤服も、気分は社長


マッサージをしてくれたかわいいタイ人のお姉さんにはチップをはずんでおきました。

アカフクとシブコク


日本で、やっと購入してきました。藤田社長 の「渋谷で働く社長の告白」。


著者: 藤田 晋
タイトル: 渋谷ではたらく社長の告白

中部国際空港に到着後、本屋さんに直行。あります、あります。堀江社長の本などと一緒に並んでいます。


さっそくお買い上げ。

 

そしてホテルの部屋で一気に読破。


特徴的なのが文章の語尾。この本は「です・ます」調で書かれています。他のいわゆる「社長本」や、「成功した男性による自伝や半生記」などに比べると、珍しいと言えます。それらの多くが「だ・である」調で書かれています。(堀江社長の本も)


「です・ます」調は、読者に高圧的な印象を与えません。成功におごることのない、藤田社長の「人柄がよい」というイメージに大きく貢献しています。たぶん、この本を読む社員や、採用活動を意識してのことなのでしょう。


もうひとつの特徴。文中に、サイバーエージェント起業以来、採用した社員達がたくさん登場します。しかも実名、エピソードつき。これもその社員にとっては相当うれしいことなのではないでしょうか。
 

さすが総合人材サービス企業、インテリジェンス出身の藤田社長。


ヒトのココロをつかむツボを抑えています


そして、お誕生日おめでとうございます。

赤服的名古屋論

私は名古屋市出身。ここ最近、名古屋は何かと注目を集めていますし、これから名古屋フライトということで赤服的名古屋論。


※ 以下、「名古屋」とは愛知県全域と三重県、岐阜県の一部を含む名古屋圏のこと


わが赤服航空の日本人乗務員コミュニティでは名古屋出身者は肩身の狭い思いをすることが多くあります。私も入社以来、


「出身はどこ?」
「名古屋です」
「あっ、名古屋なのね」(ちょっと冷たい視線)


のような会話を何回か繰り返してきたわけで…


ちょうど、血液型がB型の人に対する世間の反応に似てる感じ、といえばわかりやすいかもしれません。そんな冷たい反応は、赤服航空で働く名古屋出身者に変わっている(と言われる)人が多いから。ハッキリ言って、「赤服航空が誇る有名日本人乗務員ランキング(ワースト)」のほとんどを名古屋出身者が占めているのです。


日本人乗務員全体から見た名古屋出身者の割合は1割程度のはずなのに…


なぜ赤服航空の名古屋出身者に、悪い意味で変わっている(と言われる)人が圧倒的に多いのか?


赤服的分析の結果、理由はふたつ。


第一に、名古屋は都市の割に人間の入れ替わりが少ない。人間の入れ替わり立ち代わりがないゆえに、他の地域文化との融合や比較が行われず、独自の名古屋文化が発展している。名古屋人の常識は関西人、関東人の非常識。


第二に、人間の入れ替わりが少ない名古屋において、あえて香港で自ら働こうなどと思う輩は名古屋人の中でも特に変わっている。


つまり、赤服航空で働く名古屋出身者は変わり者の中の変わり者ってこと。変わり者の最上級


しかし、「変わっている」とは言い換えれば独自性、オリジナリティ。


丸の内で働く社長さん もおっしゃっています。


独自性はウリです、長所です。


名古屋のオリジナリティに乾杯!!
変わり者の名古屋人万歳!!


うまく赤服的ハッピー&ラッキーにまとまったところで、名古屋フライト、行ってきます。